築60年以上の家を解体中 土壁

築60年以上経過しているお住まいをリノベーション工事のために解体中です。

築60年前は、昭和35年あたりです。
戦後15年の日本の住まいはまだ土壁。
解体すると、今はもう施工できないであろう土壁が出てきました。
土壁の上には漆喰が塗られています。
土壁も漆喰も年数が経過すればするほど固く強くなります。
こんな藁を編んで土を塗って壁を作っていったんですね。
現在の筋交いが入っている壁よりも耐力壁としては強いようです。
昔は、家を建てるとなると子供も一緒に加わり土壁を作り、
長い年月をかけてみんなで建てたようです。
この壁にもご先祖様の力が加わっているのかと思うと
雨風から守って温かな空間を与えて下さっているのは
建物というハードな住まいだけでないんだなぁとつくづく感じました。
あと、もう一つ、電気の配線に碍子が使われていました。
(がいしとは、電線とその支持物とのあいだを絶縁するために用いる器具。)






こちらは、この住まいのおじいさんが電気屋さんでひとつひとつ配線をしてくださったようです。
住まいの構造を見ることで昔の人の知恵がたくさん詰まった貴重なモノを見ることができました。
これから床の解体に入ります。
大規模修繕工事になるので、少しずつアップしていきたいと思います。